衛生委員会の構成メンバーと最小人数は?| 現場負担を減らしつつ実効性ある委員会の作り方



フォレスト先生、うちの衛生委員会、毎月開いてはいるんですが…
集まりが悪くて、ぼくと産業医の先生ともう一人なんてこともよくあります。形だけ、って感じになっています。
正直、最低限どうすれば法令を守ったことになるのか、
意味のある委員会になるのかわからなくて、、、



ご相談ありがとうございます。
実は、構成メンバーと人数のルールを押さえるだけでも、
労基署対策にもなりますし、社員への信頼感にもつながりますよ



正直なところ、現場も忙しいので、できれば最小限の手間で済ませたいんです…



そのお気持ち、よく分かります。
だからこそ、“最低限守るべきライン”だけは
しっかり押さえておくことが大切なんです。
衛生委員会の構成メンバーと最低人数
法令上、必要なメンバーは以下のとおりです。
・中立:産業医(中立的立場/労使カウントに含めない)
・会社側:衛生管理者(会社側)
・会社側:人事・総務などから1名
・労働者側:労働者から2名以上(現場から選出)



ってことは、会社側が2人なら、
労働者側も最低2人…
最低5人以上が必要ってことですね?



その通りです!
ポイントは、“労働者側が過半数か同数以上 (労使同数) ”であること。産業医は労使どちらにも数えません
会社側だけで決めると現場の声が届きにくく、一方的になりがちなので
労働者側の意見もきちんと反映されるように、労使同数が原則になった経緯があります。
“一緒に考える”ことで、安全や健康の対策が実効性あるものになるんですよ。


メンバー選びも、最低限でOK?



メンバー選びも、できれば最低限で済ませたいんですが…どうやって選べばいいんでしょう?



はい、人数は法令通りの最小限で大丈夫ですよ。
でも、“誰を選ぶか”はとても大事なんです。
厚生労働省のリーフレットでも、こんな風に書かれています。
“職場の実情に詳しく、適切な意見を述べることができる者を選出することが望ましい”
――(出典:厚生労働省『安全衛生委員会を設置しましょう』リーフレット)
たとえば、現場リーダーやベテラン社員、現場の声を拾いやすい人が向いています。
そして、毎月出席できる人であることもポイントです。
“やる意味あるの?”と思われがちな委員会…



でも現場からは
『委員会って意味あるの?』『忙しいのにまた集まるの?』なんて声もあって…



なるほど、みなさんも目の前のお仕事で忙しいんですよね。
でも、衛生委員会は“健康と安全を守るための仕組み”そのものなんです。
実は、委員会での小さな気づきや改善の積み重ねが、事故やメンタル不調の予防につながることも多いんですよ。
それに、衛生委員会は、会社の健康目標がどれだけ実践できているかを振り返る場でもあります。
たとえば――
・長時間労働が続いていないか?
・健康診断はきちんと受けられているか?
・休職・復職が適切に対応されているか?
そういった点をチェックして、PDCAを回すんです。
つまり、会社全体の健康管理を“継続的に育てていく”ための大切な時間なんですよ。
それに、“社員の声を聞いて対策する場”があるということ自体が、職場への信頼感につながるんです。
負担を最小限にする工夫としては、
・会議は30分以内
・議題は1〜2個に絞る
・議事録は同時進行で完結させる
といったシンプル運営がおすすめです。
さらに、議事録を全社員に共有(全社員が目にする掲示板やイントラネットなどで周知)することで、
『会社が私たちの健康を気にしてくれている』という印象が社員にしっかり伝わります。」



それって、社員の安心感や、会社への信頼感アップにもつながりますね…!
衛生委員会の目的や意味を少し理解できました。
まずは法令遵守の5名をしっかり揃えるところから始めてみますね。



理解が深まったようでよかったです!
“ちゃんと健康を考えてくれている会社”という印象は、
働きやすさや定着率の向上にもつながります。
無理がないところから、一歩ずつ進めてみてください。
まとめ
・衛生委員会は50人以上の事業場で法定義務
・構成は労働者代表が過半数 or 同数以上(産業医は中立)
・最低限の構成:5名以上が目安(産業医1+会社側2+労働者側2)
・忙しい現場でも、議題を絞り、議事録を共有するだけで効果あり
・「健康を気にかける会社」という印象づけが、社員の安心感と信頼につながる
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